2004年11月30日

再会と別離

「再会」というサブタイトルの通り、前半は故郷多摩の人々との交流。沖田姉弟の再会。土方と琴の再会。(そういえば、近藤と勝海舟も再会になりますね。)京と違って、多摩は時勢の流れから遠い位置にいる。勝との会談で死を覚悟するに至った近藤にとっては、最後の安らぎの場所だったようです。
そして、宴会などしてのんびりしていたために甲府城を新政府軍に落とされてしまうわけです。新選組(甲陽鎮撫隊)全体にしてみれば痛恨の失策。永倉にしてみれば、大事なときにちんたらする近藤の心理が理解不能だったのでしょう。

とうとう勝沼までの敗戦を機に新選組を離脱することに。原田もそれに乗っかる形となりますが、個人的にはここに至るまでの離脱組の心情の描き方が足りないような気がしました。特に、原田の離脱はあまりに唐突な印象。また、永倉についても、これまで伏線のように近藤とそりが合わない様を描かれてきましたが、これでは永倉が大人になりきれないままわがままを言った印象でしか写りません。

ともあれ、幹部二人の離脱に伴い瓦解寸前になる新選組ですが、それを救ったのが斎藤一。無口な男による必死の叫びが再び組織に活力を与えてくれました。でも、永倉が出て行く前にそのセリフを言ったらどうなっていたのかなとも思いますが、あの状態になったからこそ、今まで心に秘めていた新選組に対する思いを叫びという形で結晶化できたのでしょうね。今週のMVPです。

MIPは勝海舟。嫌な役です(笑)。ただ、最後の「近藤のやつ、ありゃ見抜いてたな」のセリフは勝海舟の複雑な心情が表現されていました。江戸を戦場にしないため新選組を捨て石にする。非情だが政治的に必要な判断。と同時に新選組は結局歴史の流れの中でたいした存在でなかったこと。これらを、勝の登場場面で表現していました。今週のツボはこのシーンだと個人的に思います。

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