2004年07月01日

合併より買収

ライブドアが買収名乗り−近鉄は明確に拒否
インターネット関連サービスのライブドア(本社・東京)の堀江貴文社長は30日、東京都内の東京証券取引所で記者会見し、プロ野球、オリックス・ブルーウェーブとの合併で合意している近鉄バファローズの買収に乗り出すことを正式に表明した。これに先立ち、球団の親会社である近畿日本鉄道は「あくまでもオリックスとの合併で話を進めていく。(ライブドアへの売却は)明確にお断りしている」とコメントした。 ライブドア側は会見で、買収額は10億円から30億円まで用意していることや、プロ野球選手会関係者を通じて買収交渉を行っていることを明らかにした。また買収が成功した場合、12球団での2リーグ制を堅持したいとの意向も表明した。

プロ野球界を揺るがしたオリックス−近鉄の合併問題。1リーグ制への移行へと進む中、近鉄をライブドアが買収する意向を発表。このまま球界再編かと、半ば釈然としない人も少なからずいたことでしょうが、12球団2リーグ制存続の可能性が見えた今回のニュースは、個人的に大歓迎です。

たしかに合併の発表をした2球団は、少ないとはいえファンをここまでないがしろにしてきたチーム。やる気ないのならさっさと手放すべき会社だとも思えていたので、そのことはショックではないです。(好きな球団なんですが)

でも、合併することによって大阪か神戸どちらかが本拠地でなくなります。近くなんだからどちらか一つでいいという問題ではない。それを言うならサッカーはどうなる。同じ大阪を名乗るチームが2つある。静岡ダービーが存在する。むしろ近場のライバル同士の方が、対抗心を高められることは大いにあるわけです。だから、関西にこれ以上球団がいらないということにはならないし、両球団は間違いなく地域にとって存在価値のあるのです。

むしろ、私は球団を増やして20球団1部2部制度にしてもいいんじゃないかと考えています。発想はまさにJリーグそのものですね。たしかにこの制度だと、阪神−巨人が見られない年が出てくることもあり得ますし、何よりそこまでチーム経営できるのかとの現実的な問題が浮上するでしょう。

しかし、今のプロ野球はメジャーリーグの踏み台にしかなっていないのですし、セリーグですら阪神・巨人の絡まないゲームはがらがらな状況。つまり、盤石な人気のある興業ではなかったのです。メディアにあおられて錯覚しているだけで、関心のない人は珍しくない。何かをしないと廃れていく一方と考える方が自然です。

たしかにスーパースターの登場も人気回復の切り札ではあります。が、それも一時的なもの。松坂一人で西武ドームが連日満員になっていますか?なってません。人気を永続的なものにするには「地域のチーム」が鍵になると思います。

各地域に自分たちのチームが存在する。どんな小さな地域にもそれなりの意地や誇りがあり、そのぶつかり合いがゲームをさらに熱くする。阪神がなぜ他球団以上に巨人に対して燃えるのか。単に歴史の古さだけなのか。いや違う。首都東京に対する関西の意地をその対戦に見いだすから選手もファンも熱くなるのではないのか。全国的な人気チームも必要でしょうが、足下をしっかり固め、地域を味方につけてこそ球団には存在価値が出てくるのだと思います。

今回の安易な合併に待ったをかけるライブドアの発表は、その点で救われた気分になりました。12球団が減ることはあっても増えることはないというのが現実で、上に書いたことは単なる空想にすぎません。でも、一つの球団がなくなるのを素直に喜べる人がどれほどいるんでしょう。近鉄も意地を張らず素直に売却して大阪のバファローズを残して欲しいと思います。大阪府には一つしか本拠球団がないのですから。

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